「これからの「正義」の話をしよう」 マイケル・サンデル

 副題は「いまを生き延びるための哲学」

 原題は「Justice – What’s the Right Thing to do?”(正義―何が正しいことなのか)」

 正義に関する哲学書です。哲学と言っても、政治哲学に分類されるようです。哲学書を読むのは、全くの初めてでした。というよりも、学術書自体も、大学生の頃に授業に必要であるので、経済書(経済学部だったので)を読んでいたくらいです。

 きっかけは、NHKの「ハーバード白熱教室」で結構な話題になっていたのと、ネットでも、この書籍を推薦する記事が多数見受けられたので、いろいろな本を読むのも大切だと思い、今更ながら手に取りました。

続きを読む

「ジェネラル・ルージュの凱旋」 海堂 尊

ジェネラル・ルージュの凱旋」のあらすじ

チーム・バチスタの栄光』『ナイチンゲールの沈黙』でおなじみ海堂尊が贈る、大人気<田口・白鳥シリーズ>みたび登場! 伝説の歌姫が東城大学付属病院に緊急入院した頃、不定愁訴外来担当の田口公平の元には匿名の告発文書が届いていた。”将軍(ジェネラル)”の異名をとる、救命救急センター部長の速水晃一が特定業者と癒着しているという。高階病院長から依頼を受けた田口は調査に乗り出す。                                             《上巻裏表紙より》

  高階病院長の特命で、速水部長の収賄疑惑を調べ始めた田口だったが、倫理問題審査委員会による介入や、新人看護師と厚生労働省のロジカル・モンスターの登場でさらに複雑な事態に巻き込まれていく。悲願のドクター・ヘリ導入を目前に、速水は病院を追われてしまうのか。切り捨てられてゆく不良債権部門・救急救命医療を守る男の戦いと、医療の理想と現実をダイナミックに描き出した傑作エンターテインメント。                        《下巻裏表紙より》

  

 ジェネラル・ルージュの凱旋」の感想

   実に爽快で分かりやすく引き込まれる作品です。主役の速水晃一がかっこよすぎるくらいかっこいい。ジェネラルの称号にも納得の存在感と威厳です。

 もともとジェネラル・ルージュの凱旋と、

 前作のナイチンゲールの沈黙は一つの物語として執筆されていたそうです。ただ、原稿が1,000枚を超えたため、上下巻での発刊が余儀なくされてくると、発刊元が上下巻での販売に難色(簡単に言えば反対)したため、2つの作品に分離したという背景があります。

続きを読む

映画 「忍びの国」 

映画忍びの国を観てきました。

                                           f:id:dokusho-suki:20170722200601j:plain

 小説がかなり面白かった(私の感想ですが)ので、公開されたらすぐに観に行こうと思っていましたがなかなか忙しく、ようやく見に行くことができました。

 「忍びの国」はもともとオリジナル脚本として書かれ、それをベースに小説が書かれたという経緯があります。なので、映画の流れに無理がありません。原作が小説や漫画など、もともと映画の脚本として書かれていないものを映画化すると、原作を台無しにするような駄作になってしまうことも、しばしばあります。

続きを読む

「ナイチンゲールの沈黙」 海堂 尊

ナイチンゲールの沈黙」のあらすじ 

 第4回『このミス』大賞受賞作、300万部を突破した大ベストセラー『チーム・バチスタの栄光』の続編が登場。大人気、田口・白鳥コンビの活躍再び!今度の舞台は小児科病棟。病棟一の歌唱力を持つ看護師・浜田小夜の担当患者は、眼の癌――網膜芽腫の子供たち。眼球摘出をせざるをえない彼らに心を痛めた小夜は、患児のメンタルケアを不定愁訴外来担当の田口に依頼し、小児愚痴外来が始まった。(上巻裏表紙より)

 手術前で精神的に不安定な子供たちのメンタルサポートを、不定愁訴外来担当の田口が行なうことになった。時同じくして、小児科病棟の問題児・瑞人の父親が殺され、警察庁から出向中の加納警視正が病院内で捜査を開始する。緊急入院してきた伝説の歌姫と、厚生労働省の変人役人・白鳥圭輔も加わり、物語は事件解決に向け動き出す。読者を魅了する、海堂尊のメディカル・エンターテインメント。(下巻裏表紙より)

 

 「ナイチンゲールの沈黙」の感想

 前作チーム・バチスタの栄光の続編となっていますが、前作から9か月後の話であり、事件自体が継続しているわけではありません。東城医大を舞台にした新しい話です。

続きを読む

「本を読む人だけが手にするもの」 藤原和博

 読んでみて最初の感想は、読めば読むほど納得させられる思いでした。

 この本はおそらく本を読まない人、もしくは、ほとんど読まない人に対して書かれているのだと思います。そもそも、そういう人がこの本を手にするかどうかも疑問ですが。

 それはさておき、この本はとても分かりやすい。なぜ本を読むべきなのかを、系統立てて自身の経験を基に説明しています。

 「本を読むことの必要性」「読むことによって得るものの重要性」を説いています。読むことによって得るものが重要ということは、読まないことによりそれだけ重要なものを失っているということです。

続きを読む

「海底二万海里」 ジュール・ヴェルヌ

 読んだことはなくても、誰でもそのタイトルを一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。ジュール・ヴェルヌのSF冒険小説の傑作だと思います。何よりすごいのが、この作品が発表されたのが、1870年ということです。1870年は日本でいえば、明治3年です。明治維新の直後で数年前まで江戸時代という時代に、電気で動く潜水艦で未知の海底を冒険するという発想が生まれること自体、ジュール・ヴェルヌの非凡な才能を窺い知ることができます。

続きを読む

「イン・ザ・プール」 奥田英朗

イン・ザ・プール」のあらすじ

 「いらっしゃーい」。
伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。 色白で太ったその精神科医の名は伊良部一郎。そしてそこで待ち受ける前代未聞の体験。プール依存症、陰茎強直症、妄想癖・・・・訪れる人々も変だが、治療する医者のほうがもっと変。こいつは利口か、馬鹿か? 名医か、ヤブ医者か?

 イン・ザ・プール」の感想

  とにかく面白かった。通勤中の電車の中で読んでいたのですが、顔が笑っていたかもしれません。変な人に思われたかも・・・。

 もともとは、「チーム・バチスタの栄光」を読んだ時に、「登場人物の厚労省・白鳥圭輔は、「イン・ザ・プール」の伊良部一郎にそっくりだ」という感想をネットでよく見かけたので、じゃあ読んでみようと思いました。

続きを読む