晴耕雨読で生きる

本を読み、感想や書評を綴るブログです。主に小説。

ーおすすめ記事ー
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『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』:フィリップ・K・ディック|人間とアンドロイドに違いはあるのか

「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」の内容 「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」の感想 近未来SF 人間が人間である意味 終わりに 「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」の内容 長く続いた戦争のため、放射能灰に汚染され廃墟と化した地球。生き残った…

『怒り』:吉田修一|最後まで人を信じることの難しさ

あらすじを見る限り、殺人事件の犯人の行方と「怒」という文字の意味を解き明かしていくミステリー小説と思って読み始めました。しかし、小説の導入部分で殺人事件が起こり犯人が「山神一也」と判明した後は、全くの予想外の展開が始まりました。 「怒り」の…

『沈まぬ太陽(会長室篇)』:山崎豊子|恩地の果てなき闘いが終わる・・・

「沈まぬ太陽(会長室篇)」の内容 「沈まぬ太陽(会長室篇)」の感想 善と悪 単純に区分していいのか 終わりに 「沈まぬ太陽(会長室篇)」の内容 「空の安全」をないがしろにし、利潤追求を第一とした経営。御巣鷹山の墜落は、起こるべくして起きた事故だ…

『沈まぬ太陽(御巣鷹山篇)』:山崎豊子|決して風化させてはいけない

「沈まぬ太陽」は、取材に基づいた事実と創作が入り混じった小説です。「御巣鷹山篇」は、昭和60年に起こった日本航空123便墜落事故であることは明らかです。主人公の恩地のモデルとなった小倉寛太郎は、この墜落事故には関わっていません。彼をモデルにした…

『沈まぬ太陽(アフリカ篇)』:山崎豊子|果てに流され続けても、屈せず耐え抜く男

「この作品は、多数の関係者を取材したもので、登場人物、 各機関・組織なども事実に基づき、小説的に再構築したものである」 「事実に基づき、小説的に」という言い方が微妙です。事実に基づいているが、創作されている部分もあるということでしょうか。た…

『テロリストのパラソル』:藤原伊織|ハードボイルドな生き様がここにある

史上初の江戸川乱歩賞と直木賞のW受賞作品です。藤原伊織さんはすでに死去されています。ミステリーなので、ネタバレなしを心掛けます。 「テロリストのパラソル」の内容 「テロリストのパラソル」の感想 ハードボイルド小説 世界が狭い アウトローたち 終わ…

『ブレイブ・ストーリー』:宮部みゆき|ワタルが得た勇気(ブレイブ)が未来を変える

「ブレイブ・ストーリー」の内容 「ブレイブ・ストーリー」の感想 ファンタジー世界 絡まり合うストーリー 終わりに 「ブレイブ・ストーリー」の内容 小学五年生の亘は、成績はそこそこで、テレビゲームが好きな男の子。大きな団地に住み、ともに新設校に通…

『希望の国のエクソダス』:村上 龍|もはや日本に希望はないのか。そして、これが希望の国なのか。

「希望の国のエクソダス」の内容 「希望の国のエクソダス」の感想 時代背景が重要 期待度は高かった 終わりに 「希望の国のエクソダス」の内容 2002年秋、80万人の中学生が学校を捨てた。経済の大停滞が続くなか彼らはネットビジネスを開始、情報戦略を駆使…

『忍びの国』:和田 竜|伊賀忍者の正体を、ここに見た

映画が先か小説が先か悩んだ末に、小説を先に読みました。史実にある「天正伊賀の乱」を背景に描かれているので、フィクションでありながら物語にリアリティが伴います。最後の最後まで手に汗を握ります。歴史小説というよりは、極上のエンターテイメント作…

『チーム・バチスタの栄光』:海堂 尊|意外な犯人を個性的な二人が追い詰める

「チーム・バチスタの栄光」の内容 「チーム・バチスタの栄光」の感想 登場人物が濃い 医療ミステリー 終わりに 「チーム・バチスタの栄光」の内容 東城大学医学部付属病院は、米国の心臓専門病院から心臓移植の権威、桐生恭一を臓器制御外科助教授として招…

『ラッシュライフ』:伊坂幸太郎【感想】|収斂するは、一枚の壮大な騙し絵

こんにちは。本日は、伊坂幸太郎氏の「ラッシュライフ」の感想です。 伊坂幸太郎氏の第2作目です。前作「オーデュボンの祈り」でも感じましたが、彼の作品はまるでジグソーパズルが作られていくような感覚です。いろんなピースが嵌まっていき、最後に一つの…

『ヒートアイランド』:垣根涼介|生き残りに挑むアウトローの若者たち

「ヒートアイランド」の内容 「ヒートアイランド」の感想 伝わる緊張感 ストリートギャング 前半のテンポ 終わりに 「ヒートアイランド」の内容 渋谷でファイトパーティーを開き、トップにのし上がったストリートギャング雅。頭のアキとカオルは、仲間が持ち…