晴耕雨読で生きる

本を読み、感想や書評を綴るブログです。主に小説。

ーおすすめ記事ー
タイトルのテキスト
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『十角館の殺人』:綾辻行人|新本格ブームを巻き起こした「館シリーズ」の第一作

本格的ミステリーの秀作です。孤島に閉じ込められた7人の人物が、順番に殺されていく。「犯人は誰なのか?」「次は誰が殺されるのか?」緊迫感のあるストーリーに一気読みしてしまいました。ただ、30年前に発表された作品です。それを理解した上で読む必…

『アルケミスト』:パウロ・コエーリョ|夢を追い求めた少年が手に入れたものとは・・・

タイトル「アルケミスト」とは、錬金術師のことです。主人公は錬金術師ではなく少年サンチャゴです。錬金術師は、彼を導く役割を担っています。少年サンチャゴが、夢を追い求め旅をする。一言で言えば、それだけの物語です。しかし、それを通して生きること…

『関ケ原』:司馬遼太郎|天下分け目の合戦はいかにして起きたのか

映画「関ケ原」を観た後に、原作の「関ケ原」も読んでみようと思いました。本格的な歴史物を読むのは久しぶりでしたが、思い切り引き込まれてしまいました。かなりの長編なのですが、息をつく暇がないという言葉がぴったりです。小説は秀吉の死が近づいた頃…

映画「オリエント急行殺人事件」を観た

アガサ・クリスティの名作「オリエント急行殺人事件」を観てきました。 実は、私は原作を読んでいません。過去に映像化された作品も見ていません。なので、犯人はもちろん知りませんし、ストーリーもあまり知りません。 その状況で観に行ったことを前提に感…

『スロウハイツの神様』:辻村深月|最終章まで読み終えた時、感動が心に溢れる

最後まで読み終えた時、驚くほどの感動を心に刻まれました。この小説においては、物語が面白いとか上手に組み立てられているとかを論じるのは、全く意味のないことだと感じさせられます。 感動を与える。そのために書かれた小説です。 その感動は、最終章で…

定期「2017年11月(霜月)」の読書本

読書の秋も終わり、寒さが日ごとに厳しくなる11月(霜月)が終わりました。11月の読書本は、12冊でした。 11月の読書本に、自分勝手なおすすめ度を付けてみました。あくまで、個人的感想です。本の面白さは、人それぞれですので、参考程度に見てください。 …

『ソードアート・オンライン2 アインクラッド』:川原 礫|キリトは何故、ソロで挑むのか

「ソードアート・オンライン」第2巻は、4つの短編エピソードで構成されています。第1巻でアインクラッドはゲームクリアされ、一応の終結を迎えています。そこでこのような形になったのでしょう。本筋の続編は、第3巻以降です。 第1巻は74層からゲームク…

『ソードアート・オンライン1 アインクラッド』:川原 礫|これは、ゲームであっても遊びではない

5年ぶりくらいの再読です。初めて読んだライトノベルが、「ソードアート・オンライン」です。これを読んで、ライトノベルを読み始めるようになったと言っても過言ではありません。小説より先にTVアニメを見たのがきっかけで「ソードアート・オンライン」…

『グラスホッパー』:伊坂幸太郎【感想】|死んでるみたいに生きたくない

こんにちは。本日は、伊坂幸太郎氏の「グラスホッパー」の感想です。 復讐と非合法組織と殺し屋の思惑が交錯するストーリーです。前回読んだ「チルドレン」の心温まる物語から一転、憎悪と悪意が渦巻く重苦しい話です。 小説に描かれている組織、職業(殺し…

『利休にたずねよ』:山本兼一|茶人「利休」だけでなく、人間としての「利休」が描かれる

第140回直木賞受賞作。戦国時代から豊臣秀吉の天下統一にかけての小説や映画・ドラマでは、必ずと言っていいほど千利休は登場します。利休は、秀吉を描く上で重要な人物です。もちろん、秀吉以外にも当時の武将や商人など多くの人々に対しても影響力を持った…

2005年本屋大賞の受賞作

2004年10月〜2005年4月にかけて実施された第3回本屋大賞の受賞作一覧です。 大賞 『夜のピクニック』恩田 陸 【得点:374点】 2位 『明日の記憶』荻原 浩 【得点:302点】 3位 『家守綺譚』梨木 香歩 【得点:274点】 4位 『袋小路の男』絲山 秋子 【得点…

『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』:七月隆文|タイトルの意味が分かる時、物語が違って見える

映画化された恋愛小説という知識だけで、詳しい内容は知らずに読み始めました。 前半部分は、大学生の主人公「南山高寿」と、同い年の「福寿愛美」の甘くてベタベタな恋愛模様が描かれており、いかにも恋愛小説といった趣です。しかし、中盤に彼女の秘密が明…