毎日が読書日和ー思ったままの感想文

40歳で気付いた読書の魅力。小説から映画まで、感想を綴ります。

「海底二万海里」 ジュール・ヴェルヌ

 読んだことはなくても、誰でもそのタイトルを一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

 ジュール・ヴェルヌのSF冒険小説の傑作です。何よりすごいのが、この作品が発表されたのが、1870年ということです。1870年は日本でいえば、明治3年です。明治維新の直後で数年前まで江戸時代という時代に、電気で動く潜水艦で未知の海底を冒険するという発想が生まれること自体、ジュール・ヴェルヌの非凡な才能を窺い知ることができます。

 

  本作の語り手は、海洋生物学者の「ピエール・アロナックス」(フランス人)です。あるきっかけから、潜水艦「ノーチラス号」に乗船し「ネモ艦長」と共に、海底・海中を巡る冒険に出ます。同行者は、アロナックスの従者「コンセイユ」、銛打ちのカナダ人「ネッド・ランド」の二人です。ノーチラス号に乗船する理由については触れませんが、この4人で二万海里の旅をします。二万海里は約8万キロ(他説ありますが)で、海の深さではなく、航海をした距離のことです。

 

 ノーチラス号と言えば、世界初の原子力潜水艦の名前を思い出しますし、「ネモ艦長」「ノーチラス号」と言えばNHKアニメ「ふしぎの海のナディアを思い出す人もいるでしょう。それだけ、有名な単語ということですね。

 

 当時としては、想像しがたい潜水艦や未知の海底の冒険はかなりのインパクトを持って受け入れられたでしょう。今の時代に読むと、当時ほどの鮮烈なインパクトは感じることは出来ませんが。

 ただ、この小説は登場人物4人の関係性、特にネモ艦長の謎が物語を単なる冒険小説以上にしています。

 先が気になって仕方がないというほどの内容ではないですが(現代の時代にあってはという意味です)、古典冒険小説の傑作という意味では、読んでおいて損はない作品です。

 

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