毎日が読書日和ー思ったままの感想文

本を読み、備忘録的に感想を綴るブログ。主に小説。映画もたまに。

定期「2018年3月(弥生)」の読書本

  dokusho

  

 日に日に暖かくなる3月。

 3月の読書本は、10作品でした。年度末で仕事が忙しかったこともあり、あまり読めなかった印象です。

 今月は、同じ作家さんの本はありませんでした。

 

 それでは、私の勝手なおすすめを。

  

  

おすすめ度★★★★★

虐殺器官 伊藤計劃   

伊藤計劃氏が作品を生み出し続けていれば、どんな物語が読めただろうか、と考えると残念で仕方ありません。

9・11以降の、“テロとの戦い”は転機を迎えていた。先進諸国は徹底的な管理体制に移行してテロを一掃したが、後進諸国では内戦や大規模虐殺が急激に増加していた。米軍大尉クラヴィス・シェパードは、その混乱の陰に常に存在が囁かれる謎の男、ジョン・ポールを追ってチェコへと向かう…彼の目的とはいったいなにか?大量殺戮を引き起こす“虐殺の器官”とは?
  

マチネの終わりに 平野啓一郎  

  

マチネとは、フランス語で「朝・午前」の意味とのこと。小説中では、「午後の演奏会」のフリガナとして「マチネ」が振られています。
 

天才ギタリストの蒔野(38)と通信社記者の洋子(40)。出会った瞬間から強く惹かれ合った蒔野と洋子。しかし、洋子には婚約者がいた。スランプに陥りもがく蒔野。人知れず体の不調に苦しむ洋子。やがて、蒔野と洋子の間にすれ違いが生じ、ついに二人の関係は途絶えてしまうが……。

 

おすすめ度★★★★

民王 池井戸 潤 

 

ストーリーは出来過ぎで、感動的に作られています。だからと言って、白けることもなく、爽快感とともに心が暖かくなります。

 

夢かうつつか、新手のテロか? 総理と息子の非常事態が発生――。お前ら、そんな仕事して恥ずかしいと思わないのか。目をさましやがれ! 」漢字の読めない政治家、酔っぱらい大臣、揚げ足取りのマスコミ、バカ大学生が入り乱れ、巨大な陰謀をめぐる痛快劇の幕が切って落とされた。総理の父とドラ息子が見つけた真実のカケラとは!? 

  

ダブル・ジョーカー 柳 広司 

 

各短編の視点を様々な人物から描くことで、飽きさせない。

D機関という組織を背景に置きながら、単調にならないストーリー構成です。

 

結城中佐率いる異能のスパイ組織“D機関”の暗躍の陰で、もう一つの諜報組織“風機関”が設立された。その戒律は「躊躇なく殺せ。潔く死ね」。D機関の追い落としを謀る風機関に対し、結城中佐が放った驚愕の一手とは?

 

おすすめ度★★★

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 村上春樹  

  

村上春樹独特の文体・表現・比喩・言い回しは、好みの分かれるところです。

私にとって、彼の表現は、あまりに複雑に感じてしまいます。 

 
高い壁に囲まれ、外界との接触がまるでない街で、そこに住む一角獣たちの頭骨から夢を読んで暮らす〈僕〉の物語、“世界の終り”。老科学者により意識の核に或る思考回路を組み込まれた〈私〉が、その回路に隠された秘密を巡って活躍する“ハードボイルド・ワンダーランド”。静寂な幻想世界と波瀾万丈の冒険活劇の二つの物語が同時進行して織りなす、村上春樹の不思議の国。
〈私〉の意識の核に思考回路を組み込んだ老博士と再会した〈私〉は、回路の秘密を聞いて愕然とする。私の知らない内に世界は始まり、知らない内に終わろうとしているのだ。残された時間はわずか。〈私〉の行く先は永遠の生か、それとも死か?そして又、“世界の終り”の街から〈僕〉は脱出できるのか?同時進行する二つの物語を結ぶ、意外な結末。
  

マツリカ・マジョルカ 相沢沙呼 

この小説は、主人公:柴山祐希の成長の物語です。やはり、現役の高校生が読む方が、心に響くものがあると思います。

  

柴山祐希、高校1年。クラスに居場所を見付けられず、冴えない学校生活を送っていた。そんな彼の毎日が、学校近くの廃墟に住む女子高生マツリカとの出会いで一変する。「柴犬」と呼ばれパシリ扱いされつつも、学校の謎を解明するため、他人と関わることになる祐希。逃げないでいるのは難しいが、本当は逃げる必要なんてないのかもしれない…何かが変わり始めたとき、新たな事件が起こり!?

 

おすすめ度★★

深夜特急4 沢木耕太郎 

第4巻は、旅の出発地:デリーを出てから移動ばかりの印象です。とにかく先を急ぐ。慌ただしく感じます。

  

パキスタンの長距離バスは、凄まじかった。道の真ん中を猛スピードで突っ走り、対向車と肝試しのチキン・レースを展開する。そんなクレイジー・エクスプレスで、〈私〉はシルクロードを一路西へと向かった。カブールではヒッピー宿の客引きをしたり、テヘランではなつかしい人との再会を果たしたり。前へ前へと進むことに、〈私〉は快感のようなものを覚えはじめていた―。

  

直感力 羽生善治  

 

棋士として必要な「直感力」と、人生で必要な「直感力」。この二つが、混ざり合ってしまい、核心がぼやけてしまっています。
  
自分を信じる力。無理をしない、囚われない、自己否定しない。経験を積むほど、直感力は磨かれていく。
  

コーヒーが冷めないうちに 川口俊和 

 

過去に戻ってどんな努力をしても、現実は変わらない。

これだけをベースに描いた方が、人物の心象をより鮮明に描けたのでは。

  

お願いします、あの日に戻らせてください―。「ここに来れば、過去に戻れるって、ほんとうですか?」不思議なうわさのある喫茶店フニクリフニクラを訪れた4人の女性たちが紡ぐ、家族と、愛と、後悔の物語。

  

おすすめ度★ 

火花 又吉直樹 

純文学として何が評価されたのか理解できませんでした。人の心象を深く抉っているのでしょうか。私は読み取れませんでした。

 
売れない芸人の徳永は、天才肌の先輩芸人・神谷と出会い、師と仰ぐ。神谷の伝記を書くことを乞われ、共に過ごす時間が増えるが、やがて二人は別の道を歩むことになる。笑いとは何か、人間とは何かを描ききったデビュー小説。