日に日に暖かくなる3月。3月の読書本は、10作品でした。年度末で仕事が忙しかったこともあり、あまり読めなかった印象です。今月は、同じ作家さんの本はありませんでした。
それでは、私の勝手なおすすめを。
おすすめ度★★★★★
虐殺器官 伊藤計劃
伊藤計劃氏が作品を生み出し続けていれば、どんな物語が読めただろうか、と考えると残念で仕方ありません。
マチネの終わりに 平野啓一郎
マチネとは、フランス語で「朝・午前」の意味とのこと。小説中では、「午後の演奏会」のフリガナとして「マチネ」が振られています。
おすすめ度★★★★
民王 池井戸 潤
ストーリーは出来過ぎで、感動的に作られています。だからと言って、白けることもなく、爽快感とともに心が暖かくなります。
ダブル・ジョーカー 柳 広司
各短編の視点を様々な人物から描くことで、飽きさせない。D機関という組織を背景に置きながら、単調にならないストーリー構成です。
おすすめ度★★★
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 村上春樹
村上春樹独特の文体・表現・比喩・言い回しは、好みの分かれるところです。私にとって、彼の表現は、あまりに複雑に感じてしまいます。
マツリカ・マジョルカ 相沢沙呼
この小説は、主人公:柴山祐希の成長の物語です。やはり、現役の高校生が読む方が、心に響くものがあると思います。
おすすめ度★★
深夜特急4 沢木耕太郎
第4巻は、旅の出発地:デリーを出てから移動ばかりの印象です。とにかく先を急ぐ。慌ただしく感じます。
直感力 羽生善治
棋士として必要な「直感力」と、人生で必要な「直感力」。この二つが、混ざり合ってしまい、核心がぼやけてしまっています。
コーヒーが冷めないうちに 川口俊和
過去に戻ってどんな努力をしても、現実は変わらない。これだけをベースに描いた方が、人物の心象をより鮮明に描けたのでは。
おすすめ度★
火花 又吉直樹
純文学として何が評価されたのか理解できませんでした。人の心象を深く抉っているのでしょうか。私は読み取れませんでした。